ブレットはゲイのニューヨーカー。セクシーでファンキー、そしてちょっとクレイジー。午前中はニュースクール大学で音楽の授業に出て、午後は生活のためにフィットネス・クラブでパーソナルトレーナーとして働く。そして、彼はニューヨーク有数のゲイバーフッドのチェルシー地区で働いていた。アバクロンビー&フィッチの洗いざらしのTシャツにコンヴァース・オールスターのスニーカー、ダメージ加工したジーンズ(中略)そんなブレッドは一日24時間ゲイとして生きていた。
マイミクで熱狂的なアバクロファンがいたのですが、
今でも世界的な御用達ブランドなんだと改めて再認識。
最近は規模を縮小したと聞きますけど、一部マニアの間では健在なんですね。
↑アバクロさんより、アバクロのマッスル店員
『ゲイバーフッド』はゲイとネイバーフッド(近所)の合成語で
ゲイが集まる地区を指します。
日本でいえば新宿二丁目とかいろいろです。
↑チェルシー地区(Chelsea)の位置。
ハドソン川を臨み、エンパイア・ステート・ビルからも近い。
今回ブレッドに再会し、MTVのLGBTチャンネル、ロゴTVで彼のはじめてのビデオクリップを観た。
ウィキによると、MTVとやらはケーブルテレビを用いた音楽専門チャンネルなんだとか。ロゴTVを調べたらオフィシャルサイトを発見.。゚+.(・∀・)゚+.゚
ロゴTV
YOUTUBEチャンネルの音楽版?と思いきや、ちゃんと組織で運営している模様です。日本のLGBTメディアではネット配信でいくつかあるけど、ここまでちゃんとした動画チャンネルはないですね。
あったらあったで面白そうですが、今のところ、個人レベルでYOUTUBEかニコ生で流すくらいが丁度良い感じかな?
ブレッドは地下鉄A線で乗り降りしながら、チェルシー、イーストヴィレッジ、グリニッチヴィレッジ、ヘルズキッチン―ニューヨークの代表的なゲイ地区―を行ったり来たりして夜を過ごす。
将来、NYに遊びにいくためのメモφ(゚ー゚*)
地区ごとに個性があるそうです。
日本でもリーマンなら新橋、太専は上野・・と緩いカテゴリーがある。
『文化の多様性』をアメリカ社会の基本理念の1つと定めた1978年の有名なバッキ判決以降のアメリカ、マイノリティと多様性の集合体としてのアメリカだ。その後、この『文化の多様性』は次第に社会全体に定着し、グローバル化の思想になっていく。
1978年はジミー・カーター政権(民主党)。バッキ判決とは、大学入学許可に関する黒人優遇措置が白人に対する逆差別であると、白人学生のバッキが訴えた裁判です。1978年に連邦最高裁が原告の訴えを認め、彼の大学入学を許可すると同時に、教育に必要不可欠で適切な範囲であればマイノリティの優遇措置も違憲ではないと、一定の留保を認めました。いわゆる、アファーマティブアクションに対する逆差別が認められたわけですが、ちゃっかり”一定の範囲であれば問題ない”と譲歩してバランスを図ってくるのは、いかにも司法らしいスタンスですな(`・д・´)
ビックカフェで働くブレットの給料は時給4$だ。あとはチップで稼ぐ。カウンターの上には、『チップをくれる人は最高!』と書かれた鉄の小箱が置いてある。2003年以降、ニューヨークのカフェ、バー、レストランは店内禁煙になり、ビックカフェも例外ではない。喫煙者であふれる八番街の舗道はなかなかの見ものである。
時給4ドル!((( ;゚д゚))安…
向こうはチップ文化とはいえ、NYで暮らすには5倍いるような・・。
正直、店員の見た目勝負もあるのでは?
客に媚売って太客を掴まなければ、カフェ店員でニューヨーカーはできませんね。
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1970年代、グリニッチヴィレッジのゲイ人権運動は過激で、資本主義に対して異議申し立てを行い、社会や権威を挑発し、武力闘争にまで発展した。今日のチェルシー地区では、もはやゲイが権力に歯向かうことはない。
詳細はわかりませんが、Love wins hate!と主張する以上、平和的な手段で訴えかけなければ説得力がない。当たり前のことですが、LGBTをはじめとする反差別問題では、熱くなり過ぎて一方的に高圧的な人がいるんですよね。それに対するアンチテーゼも熱気を帯び、言葉尻は丁寧ながらも憎しみに溢れている人がでてきて泥仕合を展開しています。感情的になりそうなときこそ、大人の姿勢が大事だと思う。
チェルシー地区では、もはやバーやレストランだけがゲイ・コミュニティの場所ではない。彼らのための特別な旅行会社、広告代理店、法律事務所はすでに数十を数える。保険業者、不動産屋のほか、金融トレーダー、ロビイスト、獣医、さらにはゲイのための教区牧師等等、いずれも仕事は軌道に乗っているようだ。
軌道に乗っ取るんかい!(; ̄Д ̄)
ゲイのための特別な金融トレーダーとか獣医とか謎過ぎる。。
いくらNYにゲイが群がるとはいえ、顧客を絞る必要性はないと思います。
俄かに信じがたい話。
街角のあちこちにレインボーフラッグが見える。この旗が個人宅の窓に掲げられていることも多い。
自分はレインボーに格別、拒絶感はないのですが、周りの住民はこれをどう思っているのかが気になるところ。
見慣れた風景になったかもしれないけど・・アメリカでも賛否は当然あります。
日本以上に極端な国ですしね。
1970年代半ばまで、ゲイはスポーツにほとんど関心を示さなかったが、80年代になると自分の身体を気遣うようになる。(中略)長い間、ゲイは自分達のことをユニークで個性的な人間の集合だと自負してきたはずだが、チェルシー地区でジムに通うゲイはもはやユニークではない。みんな同じことをしている。
『ゲイは自分達のことをユニークで個性的な人間の集合だと自負してきた』
すごく刺さる~(‘A`)
率直にいって同性愛者は逸脱しています。それで苦労する場面もあるのですが、内心の世界では他者との差別化が図りやすく、かえって心理的に自己を確立しやすい側面もあります。
男でもない、女でもない、普通の男女から一線を書く存在。
それが丁度いい範囲内に収まれば一味違った趣のある人格になりますが、度が過ぎてしまうと「自分は選ばれた人間なんだ」と選民思想に侵され、無意識に自己を肥大化して錯覚する危険性はあるかもしれません。
独特が好きすぎるとマズイかな?
アングラの泥沼に浸かってばかりで「普通」を忘れてしまうと、暴走して周りも付いていけなくなり、不安定に拗らせた人格になってしまう恐れも。
素直さはセクシャリティ関係なく大事かと(^^;
チェルシー地区のゲイ・コミュニティはかなり細分化が進んでいる。「クマ系」のゲイはクマ系のゲイバーに集まり、ヒスパニック系ゲイはヒスパニック系のゲイバー、中国系のゲイは中国系のゲイバーに行く。ハビビ・ダンスパーティまである(ハビビはアラビア語で恋人や友人に対する呼びかけの表現)。このパーティでは、ブルカをまとった男性のストリップなど、ムスリムのゲイのために企画された様々な出し物が続く。中東出身のゲイにとって、ニューヨークは自由なオアシスとまではいかなくとも、貴重な隠れ家である。
日本でもクマ系、ウルフ系、ジャニ系など好きな男のタイプ別に分かれ、それぞれの世界でセパレートされるのですが、アメリカではこれに人種の要素が加わり、細かく分断されています。
以前に書いた通り、米国ではプライドパレードでさえ人種別で実施されている場所もあるようで、忙しい国だなぁと思うのですが、男のタイプ別の垣根より、人種の壁はヒトが往来しやすいので(ゲイという生き物は男のタイプが最重要視されるから)、食わず嫌いでなければ多様なコミュニティを梯子できるメリットはあります。
自分もゲイでなければ出会う機会すらなかった人たちとたくさん出会いました。
上手に橋を渡れば、異文化交流をしやすい環境は羨ましい限りです。
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